2019/11/28
介護の現場と各施設の見学を終えて感じた事
こんにちは、クリエイティブチームのゴンです。 秋も深まり、もう冬が始まりますね。皆さんは季節の変わり目で体調など崩しておりませんで...
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皆様こんにちは。
システム担当のまるです。
「風呂は命の洗濯」、とは某特務機関作戦課長の台詞として有名ですが、入浴には温浴効果(身体を温める)、清浄効果(汚れを落とす)、リラックス効果など、様々な効果があります。一日の疲れを入浴で癒すのは、毎日の楽しみの一つだと思います。
一方、介護の現場において入浴はさまざまなハードルがあり、ある調査によれば、介護施設での高齢者の入浴頻度は、86.4%が週2回になっているそうです。これは、入浴介助が介護職員の身体に大きな負担となることや(厚労省の調査によると排泄介助に次いで第2位)、毎日の入浴は高齢者の体力を消耗してしまう、などが主な理由です。
それでも、入浴が楽しみであることは変わりないと思います。
高齢となり自力での入浴が困難になったり、家族のサポートだけでは入浴が難しい場合に、自宅に訪問し、専用の浴槽を使って入浴をサポートしてくれるのが「訪問入浴」サービスです。
尼崎市の高齢者施設「ロータス・ガーデン」では、法人で唯一、訪問入浴サービスを提供しています。(平成12年[2000年]からサービスを開始しているので、20年以上の歴史があります)
そこで今回は、この訪問入浴サービスについてご紹介したいと思います。
訪問入浴は、基本的に介護職員2名と看護師1名の3名で実施します。
訪問入浴車という湯沸かし器を装備し、浴槽を収納できる車両で利用者様の自宅に向かいます。(取材時は故障中のため代車でした)
ご自宅に到着すると、看護師は利用者様のバイタル測定と入浴判断、他のスタッフは浴槽の準備を行います。
床に防水シートを敷き、浴槽を設置します。
ポンプを浴室に設置して、給水ホースで浴槽にお湯を引き込みます。
(ご自宅に浴室がない場合、訪問入浴車の給湯器でお湯を沸かし、タンクに入れて使います)
そして排水ホースを取り付けます。
浴槽の準備が出来ました。
手前のハンドルで利用者様が乗るネットが上下します。
利用者様を浴槽に移乗し、入浴を行います。
看護師は、入浴中は着替えの準備など、入浴後は更衣や必要な処置を行います。
入浴後、他のスタッフは浴槽の清掃、消毒と片付けを行います。
これで訪問入浴は終了です。お疲れ様でした。
訪問入浴担当のTOさんにインタビューしました。
ー訪問入浴のやりがいを教えてください
【TOさん】一人の利用者様に、3人掛かりであれだけの時間を掛けたケアを行えるので、細かいところまで手が届き、利用者様の反応が直に返ってくるところです。以前は施設で働いていましたが、利用者様が多く、時間にも追われているので、一人の利用者様にこれだけの時間を割くことは難しかったです。
ー苦労することはありますか?
【TOさん】失礼かもしれませんが、身体が大きい利用者様の浴槽への移乗が大変な時があります。ご自宅に浴槽を入れる時に苦労する時もありますね。玄関から浴槽が入らず、ベランダから入れた時もあったそうです。雨の日の浴槽の搬入も大変です。寒い日はお部屋の室温設定などにも注意しています。
ーどのようなサービスを目指していますか?
【TOさん】最後まで利用者様と関わることが多いので、利用者様に「気持がいい」という感情が残るケアを心掛けています。また、訪問入浴を通して、利用者様に会話や笑顔が増えてくれればと思います。
以上、訪問入浴サービスのご紹介でした。
訪問入浴サービスは、1回あたり約1時間程度で、1日に4~6件ほど回るそうです。
浴槽の搬入~入浴~片付け~浴槽の搬出までをそれだけの回数行うとなると、大変な労力が必要だと思いました。
それでも、私が取材した際の利用者様は、入浴後に気持ちよさそうに眠っておられました。
「命の洗濯」には、それだけの価値があるのではないでしょうか。
お忙しいなか取材に協力して頂いたロータス・ガーデン訪問入浴の皆さん、撮影に協力して頂いたホームホスピス様、本当にありがとうございました!