2021/4/11
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皆様こんにちは。
システム担当のまるです。
冒頭の「M八七」でお分かりだと思いますが、現在公開中の「シン・ウルトラマン」を早速映画館で観てきました。ネタバレを避けるため、あまり突っ込んだ話ができないのが残念ですが、私的にかなり良かったです。
鑑賞後のレビューで皆さんが言う通り、特にメフィラス星人とのくだりは、外星人がいたら本当にありそうで、山本耕史さんの演技と相まって面白かったです。この映画のエンディングで初めて「M八七」を最初から最後まで聴いたのですが、この映画の世界観と見事に合致していて余韻に浸れました。
以前、ウルトラマンについてブログで書いたのですが、
今回のテーマは「正義」というよりも、「仲間」のような気がしました。
この機会に過去作も見直してみようと思います。
さて、本題ですが、以前先輩SEのミスターが、
という、スウェーデンの福祉について書いた、面白いブログがあります。
そこで、このテーマをシリーズ化し、世界の介護事情について、これから何度かにわたりご紹介していきたいと思います。
第1回となる今回は「中国」です。
中国は少子化が進む一方で、2022年には65歳以上の人口が全体の14%を超える「高齢社会」になると言われています。
中国での老後の過ごし方は、
①在宅で家族などがケアを行う「在宅養老(介護)」
②老人ホームなどに入居して介護を行う「施設養老(介護)」
③有料(安価)で利用できる地域の施設サービス「社区養老(介護)」
のいずれかでケアを受けることになっています。
中国政府は高齢者の介護問題に対処するため、「9073方式」を目標にして介護サービスの整備を進めています。これは、高齢者の90%を在宅養老、7%を社区養老、3%を施設養老で対応しようというものです。
中国では、高齢者の世話を親戚一同で見る慣習が強く残っており、親の面倒を家族が見るのが当たり前でしたが、最近そうした事情も変化してきているようです。しかし、介護保険の制度が未だ十分に整備されていないことや、介護施設自体が少ないという問題があるため、施設利用の割合は少ないようです。
介護職についてですが、介護の専門知識を持った人というよりも、家族の代わりに世話をしてくれる人が求められていて、介護職が専門職として理解されるには、まだ時間が掛かりそうです。
失業者や農村にいる人などが介護サービスに携わっていますが、そうした人の多くは専門的な研修などを受けておらず、他に仕事がないから次の仕事が見つかるまでのつなぎの仕事として考えていて、モチベーションが低いケースも見られているようです。
高齢者の90%の在宅養老を実現するため、中国政府は「IT技術を活用した介護」を意味する、「スマート養老」と呼ばれる取り組みを行っています。
中国のある在宅介護サービス会社では、事務所に巨大なモニターが設置されていて、そこには在宅高齢者のリアルタイム情報(バイタル、排泄状況、睡眠状況など)が表示されています。これを可能にしているのは、「スマート睡眠シート」と呼ばれる機器で、ベッドの下に設置します。また、転倒などを察知するカメラなども自宅に設置されています。
300人の利用者に対して、事業所でモニターを監視しているのは2人だけです。
呼吸の回数が少ないなどの異常があればアラート(警報)が鳴り、すぐに家族に連絡します。
料金は政府の補助金を差し引くと月額約1万4,000円程度で、比較的健康な高齢者を少人数のスタッフで見守ることで、健康高齢者へのヘルパー訪問回数を減らし、本当に介護が必要な人に労力を集中することが出来るようになったそうです。
一方、プライバシーの面で不安もありますが、中国ではプライバシーへの抵抗が少なく、それほど問題になっていないようです。
国家プロジェクトとして最終的に目指しているのは、「家庭内老人ホーム」の実現です。
これは、高齢者が生活する自宅を、情報技術を駆使して社会的なネットワークと結合し、あたかも老人ホームや介護施設、病院にいるのと同レベルのケアを実現しようというものです。
以上、中国の介護事情についてでした。
さすがに日本とは人口の規模が違い、やることのスケールが大きいなと思いました。
要介護者が増える一方で、介護職が不足することが確実視されている現状で、介護の効率化は避けて通れない必須の課題です。
私が言うのもおこがましいですが、介護には、高齢者の身体に関する介助と共に、その人らしい最後を迎えるために何が出来るか、という理想があると思います。
介護の効率化を目指すあまり、この理想が置き去りになることがないよう、介護職が自分の理想を実現できる環境作りに、少しでも貢献できればと思います。