2017/9/12
あかねが取組む「経営品質向上プロジェクト(仮称)」とは!?
最近、梨とぶどうを食べる機会が増え、 後は金木犀の香りと、 秋刀魚の塩焼きと栗ご飯で完全に秋だなと ひそかにウキウキがとまらない...
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皆様こんにちは。
システム担当のまるです。
最近、「老後の夢」について調査した記事を読んだのですが、
1位 家族仲良く暮らす
2位 温泉めぐり
3位 田舎暮らし
という結果だったそうです。
その他にも、世界一周クルーズ、世界遺産めぐり、お店を開く、英会話などの習い事を始めるなど、スケールの大きなものから身近なものまで、楽しそうな夢が並んでいました。
あかねの法人理念が
「この業界に夢があることを証明する」
に変わったことはご存知だと思いますが、この理念を実現するため、あかねで新しい取り組みが始まりました。
今回はこの新しい取り組み、「ラーメン会議」と、それを後押しする新業務システム「あかネット」についてご紹介したいと思います。
(あくまで私個人の見解ですので、間違っていたらすいません大佐・・・)
この社会に存在する法的人格「法人」は、永続し持続的成長を続けることを目指します。
(ゴーイングコンサーンと言います)
そのためには、この社会における「存在意義」が必要です。私はそれが「法人理念」だと考えています。(理念を実現できない法人は社会から淘汰される)
よって、「あかね」という法人の存在意義は、
「この業界に夢があることを証明する」
ことにあります。
では、この理念をどのように実現すればいいでしょうか?
理念を実現するための具体的な目標と、それを実現するためのストーリーが「経営戦略」です。
有名な経営戦略に、ジャック・ウェルチ(当時GEのCEO)の「ナンバーワン、ナンバーツー戦略」があります。この戦略は、市場シェアのナンバーワン、ナンバーツーを狙える事業以外は全て売却、撤退して、その資源をナンバーワン、ナンバーツーを狙える事業に集中させるというものです。
理念が新しく変わった頃、BOSS(理事長)が、とある介護施設の利用者が深夜にラーメンを食べる事をテーマにした記事を職員に紹介しました。
この利用者が10日前まで病院でペースト食だったことで、ネット上でその是非を問う議論がされたそうです。(あくまでこの記事の主旨は「介護」と「治療」の違いを述べることでしたが)
「ラーメンを食べたい」は一つの例ですが、こういった、
「難しいことでも、利用者様の希望(夢)を可能な限り叶えるために挑戦する」
が、あかねの経営戦略上の目標となりました。
次は、この目標を達成するためのストーリーです。
このストーリーを議論するため、各施設で「ラーメン会議」という新しい取り組みが始まりました。
つい先日、天河草子で「ラーメン会議」が開催されました。(上の画像はその時の資料)
この「ラーメン会議」ですが、最大の特徴(?)は、「BOSS(理事長)が自ら参加している」ということです。経営トップが参加しており、大きな改革の判断をその場で出来るので、現場にとってはチャンスと言えるかもしれません。
この会議でまず議論されたことは、
「実現したい具体的な夢を決める」
「夢を実現するための時間をどうやって捻出するか」
です。
天河草子では、あらかじめ各部署でのグループワークを経て、これらの課題に対して、「やりたい事、やめたい事」という、いくつかの解決策を出しています。
課題を考える時、ポストイットなどに課題を書き、目標との関連を考慮し、線で繋ぎながら壁に貼り付けていく手法もあります。
例)
また、無数に挙がる全ての課題を解決することはできないので、共通する課題をまとめる、本当に重要な課題を見極めて選別することも必要です。
課題の解決策を考える際の指標となるのが、KGI(Key Goal Indicator)とKPI(Key Performance Indicator)です。
KGIは、「課題を解決した!」と判断するための指標で、例えば「夢を実現するための時間を1日1時間捻出する」というKGIなら、「1日1時間」捻出すれば、課題を解決したことになります。
KPIは、課題解決に大きく影響する指標で、例えば、「職員の欠勤率を〇%から△%にする」、「時間のかかる記録業務の時間を〇時間から△時間に削減する」などです。
ここで、業務改革の王道施策をいくつかご紹介したいと思います。
①標準化
・複雑な業務をシンプルに
・品質向上にもつながる
・属人化(その人しかできない)を防ぐ
②一元管理
・情報の分散、多重管理を排除
・集計、分析の容易化
③業務集約
・部署ごと、フロアごとの業務を集め1つの部署で一括して担うなど
④アウトソース
・中核業務に集中できる
⑤承認プロセスの見直し
・意思決定を迅速化
⑥業務時間短縮
・自動化(システム化)
・権限移譲(職員の多能化)
・セルフサービス化
・不要な業務の選別
これから複数の施設で「ラーメン会議」が実施される予定です。
業務改革の結果捻出した時間を使い、どれだけみなさんの夢を実現できるか楽しみですね!
以前からブログで紹介している新業務システム「あかネット」ですが、デザイナーのかずおがロゴを作ってくれました。ありがとうございます!
ロゴのコンセプトは以下の通りです。
「丸のひとつひとつがフキダシのイメージです。
システムによって
・エリア間のコミュニケーション
・スタッフ・利用者・家族のコミュニケーション
・経営者・管理職・一般スタッフのコミュニケーション
などが加速する みたいな感じ」(かずおの原文まま)
さて、次は経営戦略達成のために業務改革と並行して進めるべき「IT戦略」についてです。
IT戦略とは、業務改革上の具体的な課題を解決するために、いかにITを活用するかというストーリーです。よって、IT戦略は経営戦略ありきで考える必要があります。(独立したIT戦略というのはおそらくない)
例えば、「記録業務を効率化することで作業時間を削減する」という業務改革上の課題があった場合、「記録業務をタブレットで手軽に入力可能とする」という解決策が考えられます。
そのためには、プロジェクトとして、システムの調達、導入、運用、評価といった具体的なストーリーを進めていく必要があります。
しかし、大半のIT戦略プロジェクトは失敗すると言われています。(成功率は31%程度)
その最大の原因は、「業務はそのままで、システムだけ新しくする」という考えです。
例えば、ある業務に例外的な処理が数多く存在する場合、それをそのままシステム化しようとすると、すべての例外ケースに対応しなければならず、システムが逆に業務を複雑化させるかもしれません。
業務改革とIT戦略は「唇歯輔車の関係(くちびると歯との関係のように互いの利害が密接で一方が滅びれば他方も立ちゆかない)」にあります。
「あかネット」もIT戦略の一つです。「あかネット」は法人内製のシステムで、それだけで全ての課題に対応できるわけではありませんが、「ラーメン会議」で議論された課題に対して迅速に対応することで、有効な解決策の一つになり得ます。
ここで、「あかネット」の特徴を簡単に挙げると、
・施設間、サービス間で別々に管理されていたデータを集約して一元化(情報共有の容易化)
・タブレットなどモバイル端末で利用可能(施設外でも利用可)
・システム基盤のクラウド化(セキュリティ、BCP対策)
となります。
つい先日「あかネット」もついに初版がリリースされ、限定的に運用を開始しました。
これから現場の皆さんと、どんどん成長させていきたいと思いますので、よろしくお願いします!
以上、「ラーメン会議」と「あかネット」についてご紹介させて頂きました。
大切な点は、経営戦略~業務改革~IT戦略~経営戦略達成のプロセスは発展的に繰り返されるということです。
この繰り返しを経て、少しずつ理念の実現に近づけると思います。
最後に一点だけ、あくまで私見ですが書きたいと思います。
「福祉業界」という言葉を聞くと、私はどうしても「少ない賃金とそれに見合わない大変な仕事」をイメージします。それでもこの業界が成り立っているのは、「福祉の精神」とも言うべき高い志を持った方達の、自己犠牲とも言えるような頑張りがあるからだと感じています。
私は、これはあるべき姿ではないと思っています。
あかねが実現しようとしている夢は、あかねで働く職員の夢も含まれています。
自分を犠牲にすることなく、利用者様、ご家族様、そして自分自身の夢も共に実現できる環境こそ、これからこの業界に必要なことだと思います。
「ラーメン会議」も「あかネット」もまだ始まったばかりですが、これから少しずつ結果を出して、一人でも多くの方に夢を実現して喜んでもらいたいですね!