インハウスデザイナーと制作会社のデザイナーのメリット・デメリット

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採用情報|社会福祉法人あかね

こんにちは、クリエイティブチームのかずおです。

以前あかねに入社するまでの私について記事を書いたら周りからめっちゃ反響があって……というわけでは全くないんですが、その記事を書いたときに、私は制作会社のデザイナー(前職)とインハウスデザイナー(あかね)をそれぞれちょうど約7年半ずつ経験していることに気付きました。

で、あかねに入社する前の私のように、制作会社のデザイナーとインハウスデザイナーって何が違うねん?という方がいらっしゃると思うんですよ。

そこで私なりにそれぞれのメリット・デメリットを挙げてみることにしました。見比べることでそれぞれの違いが見えてくるんじゃないでしょうか。

これからデザイナーとして活躍したい方や転職を考えている方の参考になれば幸いです。

※それぞれの期間が8年ぐらいズレているのと、私自身の経験や立場も違っているので、そういう意味で公平公正な比較ではないという点はご理解下さい。

ヴィラ杢園

制作会社のデザイナー

前職は従業員数20名弱ぐらいの会社で、製版屋さんから制作会社(デザイン事務所)へ脱皮した会社でしたので、納品物(印刷物)の色の正確さに強いこだわりがあり、それが会社のウリでもありました。

制作会社のデザイナーのメリット

・デザインに没頭できる

営業担当が仕事を取ってきて、デザイナーに指示するというフローでしたので、本当にデザインだけやっていればいいっていう感じでした。

仕事の範囲も明確で、デザインのスキルやスピードを磨けば評価されるし、結果給与も上がる。今思えばそれはすごく楽でもありました。

・デザイナーの先輩がたくさんいる

デザイナーとして長く働いている先輩が何名もいて、それぞれの先輩が丁寧に教育してくれたので、デザイナー経験の浅い私にとってとてもありがたい環境でした。

私の個人的な意見ですが、デザイナー未経験や経験の浅い方で、単純に「デザインスキルを上げたい」という方には制作会社が向いていると思います。

・様々な業界・業種のデザインができる

私が働いていた会社は様々なクライアントから様々な仕事が入ってきていました(大きなクライアントに依存するようなタイプの会社もあります)。

薬品メーカーや建設会社、百貨店、化粧品メーカー、葬儀会社、経営コンサルタントなどなど、大小様々で、仕事のたびにその業界についてちょっとした知識を得られるのが面白かったです。

・デザイナー同士のつながりができる

小さな会社でしたが、社内にデザイナーが10人前後いましたので、会社でもプライベートでも、デザインに関する話をすることが多かったですね。

今でも当時の先輩や同僚から仕事をもらったりするので、つながりって大事ですね。

制作会社のデザイナーのデメリット

・残業が多い

基本的にクライアントの要望が最優先でしたので、時には「明日の朝までに絶対欲しい」というような案件がありました。それも決して少ない頻度ではありませんでした。

徹夜みたいなことは少なかったですが、夜の9時10時まで仕事をしていることは結構ザラでした。

・自分の意見が通りにくい

クライアントとデザイナーの間に営業さんがいるので、私が会社で営業さんに「こうした方がいいんじゃないですか?」と言っても、「いや、指示はこうだからとりあえずこうしてみて」となることが多かったです。もしくは「じゃあその案も別案でつくってみて」みたいな。

請負の仕事なので当然クライアントの決定が絶対で、それは当たり前なんです。

ただそれを“結局は言われるがまま”なんだと感じてしまい、退職を考えた原因のひとつとなりました。

・成果に対するリアクションがわかりにくい

例えば自分が作成したチラシでどれぐらい集客があったのか、それが多いのか少ないのか、そういった情報があまり入ってこないのがもどかしいと感じていました。

会社としてはどちらかというとクライアントが気に入ったデザインに仕上げられたかどうかを重要視していたように思いますし、それが重要なのは理解できます。

でもデザインの良し悪しはクライアントが気に入るかどうかではなく、(チラシの例で言うと)どれくらい集客できたかとか、どれくらい成約に結びついたかというところです。

それがわからないというのは、(偉そうに言うと)本当のデザイナーとして成長できないと思ったんですね。

・成長の幅が狭い

デザインのクオリティやスピードに関しては成長できている実感があったし、それを評価してもらい、給与に反映してもらっていると感じていました。

また、そういった成長に関しては適した環境であったと思います。

でもそれはあくまでクライアントからのデザインの依頼を形にする能力であって、“課題を解決する”といった本質的な仕事の能力はなかなか鍛えられないし、成長できていないと感じていました。

インハウスデザイナー

インハウスデザイナーとしての経験は現在の社会福祉法人あかねでの話になりますので、他の会社がどうなのかわからないのですが、そんなに大きく違わないかと思います。

インハウスデザイナーのメリット

・スケジュールをコントロールしやすい

自社案件であることと、企画から関わっていくことで、デザイン作業にあてる時間(日数)を余裕を持って設定することができます。ある程度は。

実際残業も少なく(現状月20時間くらい)、休日の調整もしやすいので、働きやすいと感じている大きなポイントです。

・自分の意見を通しやすい

意見を通しやすいというか、むしろ意見を求められます。

社内の数少ないデザイナーという職種で、これまでの知識や経験を買われて入社しているので、責任を持って提案し、形にする必要があります。それが私の転職時に求めていたことですし、一番の醍醐味といってもいいでしょう。

・成果物に対してのリアクションがダイレクトに聞ける・見える

チラシの集客数もWebサイトのアクセス数も明確にわかります。

「かっこいい」「かわいい」「上手くまとまっている」といった漠然とした評価基準ではなく、数字を根拠にした“課題解決できるデザイン”を構築する、そんなデザイナーになることができます。

そう、あなたが数字に興味を持てば!

・デザイン業務の前後も携わる

世の中いきなりデザインの仕事が降って湧いてくるわけではなく、大抵はまず課題があって、それを解決するためのプラン(企画)があり、それを実行するための手段としてデザインの仕事があります。

インハウスでは課題を見つけるところや、企画にも携わりますし、デザインの後には先程書いたリアクションや数字を見て改善していくので、「作って終わり」といったことはあまりありません。

・成長の幅が広い

上記のように携わる仕事の幅が増える分、当然成長の幅が広がります。

デザインスキル特化で成長できる制作会社とは対照的に、幅広く成長するようなイメージですね。

インハウスデザイナーのデメリット

・自走できないと難しい

多くのインハウスデザイナーという仕事は“成長する場”というより“活躍する場”と考えてもらって差し支えないです。

場合によってはデザイナーが会社に一人だけというところもあるでしょうから、そうなるとデザインに関する学習や情報収集は自ら進んで行っていかざるをえません。

あかねでは私たち先輩デザイナーが教えるのはもちろんなんですが、たくさんのデザイナーを抱える制作会社ほど、教育体制が整っているとは言えないのが実際のところ。

なので自走しましょう!

・デザイン業務の前後も携わる

メリットにも同じ項目を書きましたがデメリットとしてみることもできます。

私の場合、デザインに没頭できた前職と比べて、明らかに脳の違う部分を使っている感覚があり、慣れるまですごく疲れました(笑)。

これが合わないという人、いると思うんですよね。

・デザイン以外の業務にも関わる

上記項目とも関連しますが、デザインが主力商品であった前職と違い、あかねでは介護が主な事業ですから、私たちも(少しですが)介護業務を行います。

またイベント企画や運営、あとこのブログ記事作成なんかも仕事のひとつです。

幅広い仕事に携わるのはメリットでもあるのですが、人によってはデメリットに感じてしまうのは致し方ありません。

・デザイナー同士のつながりは少ない

社内のデザイナーは少数ですので、前職のように誰とでもデザインの話ができるなんてことはあまりありません。

その代わりいろんな知識を持った、いろんな職種の人がいるので、それが逆に面白いんです。

あかねのデザイナーは人事メンバーとのコミュニケーションが多いのですが、私にとってはその方面の話が一番好きだったりします。

さいごに

以上、私の偏った視点ですが、インハウスデザイナーと制作会社のデザイナーのメリット・デメリットについてまとめてみました。

 

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