ポジティブな言葉がけとは?
先日NHKの認知症の特集で、認知症の方の心の中を知る機会がありました。
認知症の方の心のうち知りたいと思って、毎日の仕事に向かっている私自身にとって興味深い内容でした。
認知症の方々は、周りの介助者に常に怒られていると思っているんです。
忘れてしまった事、覚えていない事を常に訂正される、否定される。
私達に例えると、身に覚えのない事で注意され、叱責されているイメージでしょうか?冤罪ですよね。
人が一番つらい事は無視される事。無視される事は存在しない事と同じ。でも熱心さのあまり訂正されてばかりいると気持ちいいものではないんですね。
「忘れてしまった事をうけいれる」「失敗をうけいれる」そのためにどんな声掛けが必要なんでしょう?
トイレを失敗してしまった事は、その方だけの責任なんでしょうか?
トイレの場所がわからなかったのでは?
落ち着かないサインを見逃してしまったのでは?
恥ずかしくて言えなっかったのでは?
本人だけではなく、周りの環境も失敗の原因の一つになっているかもしれないのです。
前述の番組の中で超ポジョティブな瞬間がありました。
どこかのデイサービスの映像だったかと思うのですがこんなやり取りがありました。
「今日が何月何日かわかる方いらっしゃいますか?」
(一人が手を挙げ)「わかりません!」
(他の利用者)「私もわかりません」
(その他の利用者)「私も。わしも。うちも。}
「みんな忘れちゃったんですね。みんなで拍手しましょー!」
文字にすると強烈ですが、映像でみるご利用者様たちはとても幸せな表情で明るいイキイキとした雰囲気でした。
忘れていいんですよ。失敗したっていいんですよ。
問題行動って、私達が勝手に認知症の症状に「あーっ!めんどうくさい!」ってつけた言葉だから。
問題行動なんてないんです。
笑顔で「大丈夫!」って伝えることからスタートしませんか。
全てを受け容れる事は笑顔から。